伊藤楽×池田航インタビュー『ZIP!』「旅するエプロン」を通して伝えたい思いとは

特集・インタビュー
2023年06月08日

伊藤楽×池田航インタビュー『ZIP!』「旅するエプロン」

朝の情報番組『ZIP!』(日本テレビ系 毎週月曜~金曜 午前5時50分~9時 ※一部地域を除く)内で放送されている「旅するエプロン~30秒のごちそう~」。料理好きの伊藤楽さん、池田航さんの2人が、調理アイテムを積んだ「ZIP!ワゴン」に乗って全国各地へ。現地で旬な食材を探して即席のごちそうを作り、現地の人々を笑顔にしていく。旅をスタートして2か月になる2人に、初対面のときのお互いの印象や、訪れた先で学んだこと、コーナーを通して伝えたいことなどを聞きました。

◆ここまで旅をしてきての感想をお願いします。

伊藤:今まで行ったことがなかった所へ行けるのが、とにかく楽しいです! この前も“初高知”でしたし。

池田:楽しいし、行ったことない場所がまだこんなにあるんだなと思いました。行く先々にその土地ならではの味や食材、文化があって。知らないことがまあまだあるなと身をもって感じています。僕は方言フェチなんですけど、何を話しているのか聞き取れない方もいらっしゃって。そこも面白いし、何より直接コミュニケーションを取れることがいいなって。

◆旅をしている中で、特に印象的だった出会いや発見は?

池田:楽君は“監督”でしょ?(笑)

伊藤:そうだね(笑)。静岡の朝霧高原の牧場に、陽気なおじいちゃんがいらっしゃって。「YO~!」みたいな感じのノリで接してきてくださって、めちゃくちゃ楽しいと思いました(笑)。

池田:共鳴していたもんね(笑)。

伊藤:でも牛の話をしたときに、命の大切さを熱く語られていて。以前、監督が小学生に動物の話をした後、その学校から連絡が来たらしいんです。「みんな給食残さなくなりました」って。

池田:監督は一般の方ですが、ファンがついちゃうぐらい人気があるんですよ。放送後、「すごい! 監督が出てるよ」ってSNSで盛り上がっていました。

伊藤:一生懸命何かに打ち込んでいる人は、芸能人かどうかは関係なく支持されると思いますし、僕たちもパワーを頂きました。この旅を通じて、人と人の出会いってとても大事だなと思いました。航は?

池田:僕が印象的だったのは養鶏所です。鶏のためにどのように設備を整え、えさを用意し、場所を作っているのか。食材を愛するが故に、養鶏所の皆さんがいろいろ調べられていることを知りました。自然との戦いは大変だと思いますが、いかに環境を整えることができるかを突き詰めていくと、その食材が大好きになるんだろうなって。たまたまその生産者の方には深くお話を聞けたのですが、きっと生産者の皆さんはそういう思いで食材を育てていらっしゃると思うので。僕たちが普段口にしているものがどれだけ貴重かを視聴者の皆さんに伝えたいですし、いろいろ試行錯誤しながらやらせていただいています。

伊藤楽×池田航インタビュー『ZIP!』「旅するエプロン」

◆富山を訪れた際は、池田さんのご家族も登場されていましたね。

池田:まさか行くとは思っていなかったので、ちょっとびっくりでした(笑)。コロナ禍で家族全員と会う機会がなくて、このロケで3年ぶりぐらいに集まりました。でも親孝行じゃないですけど、「僕は今こういう活動をして、こういうことを伝えてるよ」というのを実際に見てもらえたのはよかったなと思います。

◆伊藤さんは、池田さんのご家族とお会いしてどうでしたか?

伊藤:航の家族がとても温かったので、僕もこのロケの後すぐ母に連絡しました(笑)。このコーナーのオーディションで「どんな番組を作りたいですか?」と聞かれたとき、「人と人とのつながりを感じたい」と答えたんです。それから1か月ぐらいして航の実家に行ったとき、本当に人とのつながりって大事だなと思って。この「旅するエプロン」の企画ですごく大切なことを学べていますし、視聴者の皆さんにもそう感じていただけたらうれしいです。それこそ“家族に連絡してみようかな”と思っていただけたら最高ですよね。

池田:楽君なりに、いろいろ考えていたんだね(笑)。

伊藤:そう、航のおじいちゃんと外で話をしていたときに考えてた(笑)。

◆この「旅するエプロン」のオーディションに受かった瞬間は、どんな心境でしたか?

池田:びっくりでした。最終オーディションまで来たらもうやり切るしかないと思ったので、自分が出せるものは全部出しました。芸能の活動を始めて3~4年になりますが、その前の料理人時代の経験も含めて、今まで学んできたことの全てを出したつもりです。“このコーナーに参加できたら、きっと何か自分の中で変わることができる”。そう意気込んでオーディションに臨んだので。出演が決まったときは、本当にうれしかったです。

伊藤:僕は「来たか!」という感じでした。そのとき、肝が据わっていたというか。自分が合格だったら全力でやる、ダメだったら違う方向で頑張ると決めていたので。最初に合格を聞いたときは意外と落ち着いていました。むしろ、今になって騒いでます(笑)。

池田:時差がすごいな(笑)。

伊藤:ロケのことを何も知らなかったから、落ち着いていられたんだと思う(笑)。でも本当に、パートナーが航で良かったです。

池田:ロケ終わりに、僕たちの裏テーマというか、その地域にあるサウナに2人でよく行くんです。そこでととのってゆっくりしているときに、楽が「俺、航でよかった」とか「俺、航じゃなかったらダメだわ」とか言い出すんですよ(笑)。

伊藤:降りてくるんだよね(笑)。

池田:うれしいです。3畳ぐらいの小さいサウナで裸のおじさんが4人ぐらいいる中で(笑)。

伊藤:本当に巡り合わせがいいと思ったので言いました。一度、撮影中におばちゃんから「あんたら、兄弟か?」と言われたこともあったよね。

伊藤楽×池田航インタビュー『ZIP!』「旅するエプロン」
◆裸の付き合いもあるぐらい仲がいいんですね。ちなみに最初の印象は?

池田:オーディションのとき、真っ黒でガタイのいい人がいるなと思って。しかも部屋の端っこでずっとヘッドホンをつけてリズムをとっていたので、“すごい人がいるな”“この人と一緒に面接だったら大丈夫かな、どうしよう…”と思っていたんです。そうしたら「最後の2人になりました」と言われて、行ったら楽君がいて。“うわ、音楽の人が来た!”と思いました(笑)。

伊藤:最初、ビビっていたよね(笑)。

池田:でも今は最高です。毎日が面白すぎて(笑)。

伊藤:「楽君のテンションが伝染しそう」って言ってたもんね。「1年後が怖い」って。

池田:影響されがちなので(笑)。

伊藤:航は最初から爽やかボーイで、いい感じのグルーヴの人がいるなと思って見ていました。合格して航とあいさつをしたときは、“航でよかった”とうれしかったです。一緒にロケしていくうちにどんどん仲良くなって、好きなことやテンション感がお互いに似ていることに気づきました。歩くスピードも一緒ですし(笑)。

池田:歩くの、すごく速いんですよ! マップで徒歩20分って出てくるところを、2人とも8分ぐらいで着いてしまうので。

伊藤:ね(笑)。航のことを知ってさらに“めっちゃいいやつじゃん”と感じています。

◆このコーナーを通して、どんなことを得ていますか?

伊藤:航も僕も料理を作りますが、得意なジャンルがそれぞれ違ったりするので料理の知識が増えています。そして、日本には面白い食材がたくさんあることも知りましたし、“この食材の組み合わせは面白いぞ”という発見もできています。

池田:こんなに生産者の方々と会う機会ってあまりないと思うんです。食材のありがたみというのをあらためて確認できていると思います。

伊藤楽×池田航インタビュー『ZIP!』「旅するエプロン」
◆今後ロケで行ってみたい場所は?

池田:サウナも込みで行ってみたいのは北海道です。サウナは大きくなくてもよくて、地元の人に愛されているような、昔からあるところがいいですね。あと、北と南、太平洋側と日本海側とで気候や獲れる食材も違ってくるので。秋田、青森、岩手など、今まで行ったことのないところに行ってみたいです。

伊藤:東北、気になるよね! 僕が行きたい場所は、島です。以前行った島が楽しかったので、また島に行って漁師さんと一緒に潜りたいです。

池田:新潟の佐渡島に行ったときだね。

伊藤:そう! 少しディープなところに行ってみたいです。

◆では、やってみたいことは?

伊藤:先日、車の中で航と話していたんですけど、全国のいろいろなだしを集めてラーメン作りたいです!

池田:「最強のラーメン作ろう」と言っていたよね。

伊藤:各地で知った食材を取り寄せて紹介したり、ラーメンやご飯を作ったりするイベントをやりたいなって。きっと大変だと思うけど、やってみたいです。

池田:日本の全てを1つにするっていうのはいいね! 僕がやりたいのは、その地域ならではの調味料を使って料理をすること。テレビなどではあまり紹介されていない、「これさえ煮物に入れておけばおいしい!」みたいな地元に愛されている調味料。富山にも「あなんたんのしょうゆ」というのがあるのですが、薄口で少し甘いだししょうゆなんです。そういった調味料が全国にたくさんあると思うので。今の時代、ネットで調べたらすぐに手に入れられますし、それらを現地からPRできたらと思います。

◆最後に、コーナーを楽しみにされている方へメッセージをお願いします。

伊藤:僕は今まで、海外に行ったり住んだりしていたんですけど。この「旅するエプロン」で今まで知らなかった日本のことをたくさん知ることができて、最高の国だなとあらためて思いました。僕たちが回った場所はまだ数か所ですが、皆さん温かくて、食もおいしくて。見てくださる皆さんが、自分も旅をしたいと思ってもらえるように発信していきたいです。

池田:海外の方に向けても発信したいよね。きっと日本の文化に関心があると思うし。

伊藤:僕の外国人の友達が、日本のいろいろな場所を回っていて。先日「お薦めある?」と聞かれたんですけど、僕も周りの日本人の友達もすぐに思いつかなくて。外国の方だけでなく、日本人にも日本の良さを広められたらと思います。

池田:全47都道府県を回る予定で活動させてもらっているので、地方を回るたびに全力でその街を盛り上げていきたいです。盛り上げるためには、番組の力だけでは難しいと思っていて。僕らよりもその地域のことに詳しく、愛がある地元の方々に参加していただきたいです。そして、その愛を、僕らと一緒に全国に伝えていただけたらと思います。それと、もし僕たちが乗るワゴンを見つけたら、気軽に声を掛けていただけるとうれしいです!

PROFILE

伊藤楽
●いとう・がく…1995年1月22日生まれ。神奈川県出身。B型。

池田航
●いけだ・こう…1995年5月1日生まれ。富山県出身。O型。

番組情報

『ZIP!』「旅するエプロン」

日本テレビ系
毎週月曜~金曜 午前5時50分~9時(※一部地域を除く)

●text/田中ほのか