2025年1月8日、15日(水)に放送される『物産展の女~宮崎編~』(テレ東ほか 深夜1時~)でW主演を務める平祐奈さん、山口紗弥加さん、共演の杢代和人さんにインタビュー。作品の印象や役柄、ドラマの見どころなどについて聞きました。
本作は、過剰な労働やハラスメントを題材とした「就業規則に書いてあります!」や、わけあり父娘の生活を題材とした「父娘のおいしい食卓」など話題作を生み出してきた桑野一弘による同名小説を実写化。物産展開催のため“見つける”にスポットを当て、違った角度から“本物のグルメ”を届ける。
「かねた屋」の食品バイヤー・蓮見春花(平祐奈)は、社長案件である宮崎物産展を担当することになった。熱量低めの後輩・高城稔(杢代和人)に悩まされながらも、物産展成功のため張り切る春花の目の前に、真っ赤なスーツを着た圧倒的なオーラをまとう女・御厨京子(山口紗弥加)が現れる。関わる物産展は軒並み大成功を収め、本物を見極める厳しい目と強引な手法で恐れられている“伝説のすご腕食品バイヤー”御厨に振り回される春花たち。しかし、出店を渋る店主の事情や料理人としての思いを即座にくみ取り、人の心を動かす御厨の姿に春花と高城も次第に変わっていく。
◆食品バイヤーを題材にした作品ですが、オファーを受けて作品の印象はいかがでしたか?
平:おいしそうな食べ物がいっぱい出てきますし、なんて楽しそうなドラマなんだろうと思いました。私が演じる春花は大きな仕事を初めて任されて、お店に自ら足を運んで味を見て、物産展に来てほしいとお願いするという、やる気に満ちあふれた元気いっぱいの女の子です。食べるシーンも多く、私自身も食べることが大好きなのですごく楽しく撮影できました。
◆撮影中、特に印象に残っている食べ物はありますか?
平:若鶏もうなぎも本当に全部おいしかったのですが、宮崎ラーメンは「こんなにおいしいんだ」とびっくりしました。あっさりしているのにこってりしすぎず。ドラマでもメインになっています。
◆山口さんと杢代さんはいかがですか?
山口:おいしいものを扱うグルメドラマはたくさんありますが、物産展に焦点を当てて、おいしいものをいただくまでの裏側にあるもの、人間ドラマや食品バイヤーというお仕事に着目して作られるドラマはなかなか見たことがないなと思いました。作る人、届ける人の思いや熱意といった裏側を知ることで、おいしそうに描かれるものを、さらにおいしく画面上でいただくことができる気がします。
杢代:台本を読んだときは、登場人物の個性がそれぞれいい分かれ方をしているなと思いました。例えば僕が演じる高城は食品バイヤーなのに胃が弱くて、あまりやる気がない。一方、春花はやる気があってすごく前向きに頑張っていたり、御厨さんみたいな食品を食べずにバイヤーを務め上げる伝説の食品バイヤーもいたり、3人の個性がばらけていて。おいしい食べ物だけではなく、人と人のドラマもあって、どんどん読み進めていました。高城に関しては、物語の後半になるにつれてやる気が徐々に増していくという見どころもあります。
◆題材が珍しいというお話がありましたが、ドラマを通して知ったことや印象に残っていることはありますか?
平:食品バイヤーさんが自ら足を運んで食べて、物産展の交渉をするというのは初めて知りました。
杢代:僕もです。
山口:こんなに汗にまみれたお仕事だったなんて、という感じです。
杢代:逆にお店側が物産展に「ぜひ出してください」とお願いしているのかと思っていました。
山口:そうだよね。食品バイヤーって想像以上に苦労が多い印象です。なので、感謝の気持ちを持って台本を読み進めていました。原作の御厨のせりふにもあるのですが、食べるということは生きるということで、私たちは生かされているんだなと。安心しておいしいものをいただけることに、あらためてありがとうございます! と感じました。
◆それぞれご自身の役で意識したところや見どころはありますか?
平:春花は食品バイヤーでいうと新人で、お店側の人たちにも信頼してもらわなければならないということもあり、やる気がすごくて。大学時代に「やせたステゴザウルス」と呼ばれていたくらい、食べて食べて食べまくる子なんです。食が細い後輩の高城君とはすごく対照的。朝の7時からメンチカツを2個食べたり、うなぎやラーメンを食べたり…。私は普段朝からそんなに食べることもないので、楽しくいただいておりました。
山口:総カロリー数を知りたいよね。祐奈ちゃん、撮影中にラーメンを10杯くらい食べてるんです。
平:たしかに、総カロリー気になりますね(笑)。それくらいずっと食べてます。
山口:御厨は“伝説の女”というキャッチフレーズがあって、どうやって演じたらいいの? と不安だったのですが、「赤いスーツに紫のストール、サングラスにハイヒールという奇妙ないでたち」という描写があったので、衣装とメークの力を借りよう! と。強引なやり方は傍から見れば傲慢でもある。そこはただの嫌味な上司にならないよう、彼女の食品バイヤーとしての覚悟を表現できたらなと思い、明瞭な声を意識しました。あとは、無駄な動きをしない。監督指示による妙な動きはありますが(笑)、そこにいるだけで何かしらを放っている…そんなキャラクターにできたらいいなと思って演じています。
杢代:高城は人間味がすごいキャラクターで、全部が顔に出ちゃう。少し説教されたらいやな顔になっちゃいますし、御厨さんに首根っこをつかまれて連れて行かれるシーンでは、体を大きく揺らしながら駄々をこねたりと、漫画みたいな動きをしていて。アドリブも多かったキャラクターで、自由にお芝居できました。
山口:愛されキャラだよね。
平:かわいいキャラクターでしたね。
◆そんな高城の中で、杢代さんご自身と重なるような部分はありましたか?
杢代:リアクションはけっこう似ていたかもしれないですね。
山口:全部がそのまんまだと思って見てたよ(笑)。
杢代:え?(笑) 僕、高城を演じていたっていう気分でしたよ(笑)。
山口:そうなの?(笑) 役作りいらなかったと思うよ。
杢代:いらないことないですよ(笑)。でも、そのままの感じで素直にお芝居していました。
山口:蓮見と高城の成長物語でもあると思うのですが、本当に毎日会うたびに成長していくもっくん(杢代)がいて。祐奈ちゃんはすでにしっかりされていて頼りになるので。
杢代:僕が頼りないみたいな!(笑) でもありがとうございます、少しは成長できましたかね。
山口:おいしいグルメだけではなく、2人の成長を温かく見守っていただきながら楽しめる作品だと思います。
◆皆さんが普段、見るとテンションが上がる物産展はありますか?
平:やっぱり北海道ですね。特にカニが好きです!
山口:私は栗フェアとか…。秋の味覚に弱いです。
杢代:僕も北海道です。海鮮が好きですし、おいしいものばかりで好きですね。
◆最後に、ドラマの見どころをお願いします。
平:グルメドラマはたくさんありますが、物産展にフィーチャーしているドラマはあまりないと思います。物産展の食品バイヤーのようなお仕事があるという新しい発見もあると思いますし、春花たちが成長できるのか、お店の方を説得できるのか、というところを一緒に楽しんでもらえるとうれしいです。
山口:宮崎の魅力が盛りだくさんです! 物産展は全国各地のさまざまな美味が大集合するという、まさに祭りですよね。ぜひ、ドラマで見た食べ物がいつか実際に食べられるかもしれないという期待を持ちながら旅する気分で見ていただけたら。たった5日の間に育まれた私たちの仲の良さも画面から伝わるといいなと思います。
杢代:3人は個性がバラバラですが、それぞれ仕事に対する思いがあるので、このドラマを見て夢を持って「明日からも仕事頑張ろうかな」という気分になれるのではないかと思います。ぜひ自分の生活のちょっとしたおつまみにしてほしいです。
PROFILE
平祐奈
●たいら・ゆうな…1998年11月12日生まれ。兵庫県出身。O型。
山口紗弥加
●やまぐち・さやか…1980年2月14日生まれ。福岡県出身。O型。
杢代和人
●もくだい・かずと…2004年5月20日生まれ。東京都出身。AB型。
番組情報
『物産展の女~宮崎編~』
テレ東ほか
2025年1月8日、15日(水)深夜1時~
©「物産展の女〜宮崎編〜」製作委員会