堀井新太「新しい発見が常にどんどん出てくる」岩松了の新作舞台「少女ミウ」開幕

エンタメ総合
2017年05月22日

「少女ミウ」 堀井新太、黒島結菜らが出演する劇作家、演出家、俳優の岩松了の新作舞台「少女ミウ」が5月21日に東京・下北沢のザ・スズナリで開幕した。

 本作は、一家心中の生き残りの少女・ミウをめぐる「虚偽と真実」についての青春群像劇。堀井新太、黒島結菜ら10名の若手俳優たちが出演し、群像劇に定評のある岩松流人間ドラマが繰り広げられる。

<コメント>
■堀井新太
(初日を迎えるにあたって)緊張していますけど、楽しみのほうが強くて。稽古でやってきたことを思い切りやるしかないですね。ドラマ(「3人のパパ」)の撮影と並行して稽古していたのですが、ドラマの役とはとてもギャップのある大人の役なので、頭が良く見えるようにしないと(笑)。
稽古での岩松さんの“千本ノック”は、すごく楽しかったです。最初分からなかったことが分かってくるという、繰り返すことはそこに意味がありますね。例えば、「なぜここは机を触りながらせりふを言うんだろう?」と最初思っても、そのしぐさを何回も何回もやっていくと日常になってきて、そこに“居る”人になっていく。そういう新しい発見が常にどんどん出てくるのが面白かったです。

■黒島結菜
岩松さんの稽古では“千本ノック”と呼ばれるように同じシーンを繰り返しやっていくんですけど、何回もやるうちに手とかちょっとビリビリしてきたり、今までなったことのない感覚になることが何回かありました。初めて体がそういう感じになったなっていう。考えなきゃいけないことが多くて頭もすごく使ったし、でも考えすぎてもわからなくなってしまうので、目の前のことをひとつひとつやっていけば、積み重ねで全体が見えてくるのかなと思いながらやっていました。そうして作り上げていったミウは、うまくつかめないとかいうことはなく、自分と離れているとか近いとか、そういうこともあまり気にしませんでした。今ミウを演じられて良かったなって、すごく思っています。

■岩松了
この作品の脚本を執筆中に、別の仕事の取材で福島に行っていたんです。最初から温めていたというよりは、自分の生理的なものが福島に向かっていたのでごく自然に、こういう題材の話になっていきました。
若い俳優たちとやると、少しずつ良くなっていくのを目の当たりにできるのが楽しいから、本当は稽古があとひと月ぐらいあればいいなというぐらい。もしそれぐらいあれば、黒島さんや堀井くんに対しても今感じていることとはまた別のことを僕が感じ始めると思うし、そうなると人物像の輪郭がまた膨らんでくるから、やればやるだけ面白い座組みだろうなと思っているんですが。こういう座組で作るものについては、よくできたお菓子を「はい、どうぞ」と安全なところから差し出してもあまり意味ないなという感覚が僕の中にあります。そうではなく、自分の身を少し危険に晒したものを届けてみたい気持ちがあって、そうした作品になっているのではないでしょうか。

M&Oplaysプロデュース 「少女ミウ」
日時:2017年5月21日(日)~6月4日(日)
会場:ザ・スズナリ 〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15

作・演出:岩松了

出演:堀井新太、黒島結菜
川口覚、富山えり子、金澤美穂、篠原悠伸、新名基浩、藤木修、
岩井七世、安澤千草

照明:渥美友宏/美術:原田愛/音響:高塩顕/舞台監督:山矢源/
衣裳:戸田京子/ヘアメイクプラン:大和田一美/制作:近藤南美
宣伝美術:坂本志保/宣伝写真:柴田和彦/宣伝衣裳:兼子潤子
宣伝ヘアメイク:大和田一美
公式HPデザイン:stack pictures

プロデューサー:大矢亜由美