高杉真宙「“生きてる”って感じがした」『ギャングース』公開

映画
2018年11月24日

映画『ギャングース』初日舞台あいさつ 映画『ギャングース』の初日舞台あいさつが行われ、高杉真宙、加藤諒、渡辺大知、林遣都、山本舞香、篠田麻里子、MIYAVI、入江悠監督が登壇した。

 本作は「モーニング」で連載され、高い人気を獲得した漫画・肥谷圭介×ストーリー共同制作・鈴木大介による青春漫画を実写映画化。“タタキ”専門の窃盗団の情報収集・標的選定担当のサイケ(高杉真宙)、工具全般担当のカズキ(加藤諒)、車両・機動担当のタケオ(渡辺大知)が、半グレ系アウトローたちによる犯罪営利組織カンパニー「六龍天」を相手に殺るか殺られるかの壮絶なバトルを繰り広げる。監督は入江悠。

 サイケ役の高杉は、今年の1月からの撮影を振り返り、「最初のタタキのシーンです。霧も出て雰囲気が良くて、サイケも僕自身もすごくテンションが上がって“生きてる”って感じがした瞬間です」と語った。

 タケオ役の渡辺は本作がアクション初挑戦。「きれいなパンチやキックじゃなくて、しがみついたり必死な、リアルなけんか。泥臭いアクションができて良かったです」と振り返った。

 カズキ役の加藤は、サイケたちと対峙する反グレ系組織のトップ・安達役のMIYAVIとのシーンについて「MIYAVIさんは安達そのもの。オーラがすごくて、僕ら3人は演技じゃなくて本当にビビってました。カメラがカットになった瞬間、氷をガリガリ食べていて、まるで恐竜みたい、って話をしていました」とMIYAVI本人を前に語り、会場は大爆笑。

 そんな安達役のMIYAVIは「前日にアクションをやると知って驚きました。でも、主人公たち3人が真っすぐぶつかってきてくれたので、その心の骨をどう折るか考えながら安達を演じました。タケオが何気に力が強かった」と。する、渡辺は恐縮しながらも「すみません、MIYAVIさんからほとばしる想いがすごくて、気持ちで負けないように鼓舞してぶつかりました」と明かし、MIYAVIは「ミュージシャン同士なのでセッションしてた感じ」と楽しそうに語った。

 入江監督の前作『ビジランテ』から二度目の参加となる篠田は「入江監督は人見知りみたいで、2作目にしてちょっとだけ目を合わせてくれるようになりました。入江監督は、自分の中のブラックな部分を引き出してくれて、人間の裏の見極める力がすごい」と語った。

 サイケたちにタタキの情報を渡す情報屋で道具屋の高田役を演じた林は「サイケたちの面倒を見ながらも裏社会の人間として、なれ合いから一線引いた得体の知れなさを意識しました。高杉君の鬼気迫る雰囲気に圧倒されないよう、高田として僕も上に立ちたかったので『殴っていい?』と聞いたら『何でもきていいですよ』と答えてくれた」とエピソードを語った。

 また、キャバ嬢のユキを演じた山本は「キャバクラに行ったことはもちろんないけど、周りにいた本物のキャバ嬢の方をお手本に演じました。カットされたけど、高いピンヒールで走るシーンがあって本当に辛かった」と幻の未公開シーンを暴露し、会場を沸かせた。

 入江監督はM漫画作品の実写化ということで「エンターテインメントだけど、社会の貧困などはリアルに描こうと絶対に決めていて、娯楽だけど生々しく。映画はキャスティングが7割というけど、本作はその一瞬に懸ける集中力がすごい人が本当に多くて。でも、今回ミュージシャンが多かったのはたまたまです」と語った。

 最後に高杉は「この話を頂いたときに、自分がいる世界なのにこの国の社会問題を知らないことが多く、衝撃を受けました。僕らはそれを伝えられる職業だから、それを演じて伝えていきたい。劇場を出るときに見える世界が変わってくれたらうれしいです」と語った。

「ギャングース」
公開中

<キャスト>
高杉真宙 加藤諒 渡辺大知(黒猫チェルシー)
林遣都 伊東蒼 山本舞香 芦那すみれ 勝矢/般若 菅原健 斉藤祥太 斉藤慶太
金子ノブアキ 篠田麻里子 MIYAVI

監督:入江悠(『22年目の告白-私が殺人犯です-』『ビジランテ』『SRサイタマノラッパー』シリーズ)
脚本:入江悠 和田清人
原作:肥谷圭介・鈴木大介「ギャングース」(講談社「モーニング」KC所載)
製作・配給:キノフィルムズ/木下グループ
制作プロダクション:アミューズ+パイプライン

公式サイト:gangoose-movie.jp

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