「この夏は、ちょっと面白いことになるなと」中村倫也インタビュー『闇金ウシジマくん』に出演

特集・インタビュー
2016年07月01日

この夏、ドラマ『闇金ウシジマくん』の新シリーズ出演に加え、生田斗真がヴァンパイア役で主演を務める劇団☆新感線の舞台「Vamp Bamboo Burn~ヴァン!バン!バーン!~」への出演と、多方面で活躍する俳優・中村倫也さんがTV LIFE Webに登場! 各作品への思いとは?

神堂は“足りないやつ”って感じ

――『闇金ウシジマくん Season3』がいよいよスタート。中村さんは映像化不可能といわれた問題作「洗脳くん」編で、ヒロインまゆみ(光宗薫)を翻弄し、やがて破滅へと導いていく謎の男・神堂役を演じます。

撮影自体は昨年の夏に終わっているので、久しぶりという感じですね。ウシジマくんは漫画はもちろん実写版も見ていて、すごく原作愛にあふれた作品だと思っていました。ぼんやりと「ウシジマ、続編撮らないのかな?」と思っていたときにカウンターオファーをいただいたので、「あらあら!」と(笑)。
主演の(山田)孝之くんとは撮影の直前に『REPLAY&DESTROY』というドラマで共演してたし、孝之くんの初舞台も一緒にやったりと、結構孝之くんづいてる近年だったんですよ。だから、現場で会ったときは「あ、ウシジマだ、写真撮ろうよ」って言ったりして(笑)。テレビで見てたキャラクターが目の前にいるっていう興奮もあったんですが、目の前にいると、「やっぱウシジマつえーな」って思わされました。「不動」って感じで極力無駄な動きはしないし、存在感がすごいというか…何なんですかね、孝之くんって生命エネルギーが強い人なんですよね(笑)。
光宗さんに関しては、努力家でまじめで一生懸命という印象。撮影は濃密な時間で、神堂というキャラクターの持つ役割もそうだし、お芝居という広い意味でもそうですが、“相手にどう作用できるか”ということが“芝居”だったり“洗脳”だったりするので、演じているときは、とにかくまゆみに「どう作用を与えられるか」を意識しながらやっていました。

――神堂は、甘い言葉と暴力をうまく使い分け、次第にまゆみをマインドコントロールしていきます。“とんでもないゲス野郎”との枕詞付きの役どころを演じるにあたり、何か準備をしましたか?

それはいっぱいしましたね。「洗脳くん編」の“洗脳くん”の役なので気を引き締めてというか。神堂という人間は「…」という間一つにしても何か思惑があって動いている人間。彼の1つひとつの行動は、感情ではなく思惑からくるものなんです。だから神堂の行動を理解するためにも、洗脳の仕組みとかそういうところから調べていきました。資料を読んでいたときは、結構精神的にしんどくもなりましたね。でもフィクションなんだ、と自分の中で一個距離を置いて、作品としてどう面白くしていくかということにシフトしてやるようにしていました。神堂って変なやつなんですよ。一言で言うと「足りないやつ」って感じ。自己完結型で、自分の世界にすべてをはめて自分の欲に忠実に動くんですけど、結果何か「足りてない」。作品を見てもらえたらその意味が分かると思います。

――演じる上での抵抗はありましたか?

そんなことを言っているうちは生ぬるいというか(笑)。準備段階で腑に落としてないとやりようがないし、そのためにいろいろ準備をして向き合った上で演じたので、抵抗というよりは見ている人に本当に嫌われるように、ということだけを思っていた感じです。ただごく一部のマニアックな人がうっすら“素敵”と思うような、危険性をはらんでいる人物になればいいなと。9.5の人たちは嫌いでも、残りの0.5の人が「神堂ちょっといいかも…あんまり人に言えないけど」みたいな感じになればいいなと思います。

この夏は、ちょっと面白いことになるなと

――そして、8月5日からは劇団☆新感線の舞台「Vamp Bamboo Burn~ヴァン!バン!バーン!~」もスタート。今のところ役どころについて“ナメクジ連合のリーダー”という前情報しか入ってきていないのですが…。

そうなんです。“ナメクジ連合のリーダー”なんです(笑)。ネタバレになっちゃうので、それぐらいしか言えなくて…。

――ネタバレに関係するぐらい重要な役だと捉えてもいいですか?

そうですね、筋になってるキャラクターではあります。生田くん演じるヴァンパイアかつヴィジュアル系バンドヴォーカルという役どころとの“激しい”であろう、対決シーンがあって、そこが作品のハイライトの1つになると思います。

――何か準備をしていることはありますか?

今(取材時)はまだ稽古前なので、準備といえば台本を読んでるぐらい。宮藤官九郎さんの脚本は衝撃でしたね。もちろん作品はいっぱい見てるんですけど、脚本として読むと、印象が違うというか。昨日の夜中に久しぶりに『IWGP(池袋ウェストゲートパーク)』を見始めたんですが、あらためて見ても面白いし、今でも色褪せないってすごいなと思います。生田くんとは昔、僕がデビュー間もないころの『刑事部屋-デカベヤ-』という柴田恭兵さん主演の刑事ドラマに生田くんがレギュラーで出てて、その最終話で僕が生田君に取り調べを受ける若者役で出させてもらったのが初共演。でもそのときのことを生田くん覚えててくれて、孝之くんとやった舞台の楽屋で「久しぶり~」っていう話をしたり。本当に優しい人なんですよ。年齢的にもお兄ちゃんみたいな感覚で。だから舞台中は100%甘えよう!と思って、楽しみにしてます。ウシジマもいよいよ放送されますし、そのタイミングで舞台にも出演できるこの夏は、ちょっと面白いことになるなと思っています。どちらも皆さんに楽しんでもらえたらうれしいですね。

 

PROFILE

なかむら・ともや…1986年12月24日生まれ。東京都出身。A型。連ドラ『お義父さんと呼ばせて』『下町ロケット』など出演作多数。映画「日本で一番悪い奴ら」が公開中。映画「愚考録」が2017年公開予定。

公式サイト http://www.topcoat.co.jp/artist/nakamura-tomoya/
公式ブログ http://ameblo.jp/nakamura-tomoya/
公式twitter https://twitter.com/senritsutareme


番組情報

7/19スタート(MBSは7/17)『闇金ウシジマくん Season 3』
毎週(火)深1・28~(MBSは毎週(日)深0・50~)
[出演]山田孝之、綾野剛、光宗薫、中村倫也、佐々木心音、本多力、久松郁実、小瀬田麻由、今野鮎莉、佐々木麻衣、卯水咲流、希崎ジェシカ、倖田李梨、ムートン伊藤、マキタスポーツ、高橋メアリージュン、崎本大海、やべきょうすけ

 

舞台情報

2016年劇団☆新感線夏秋興行 SHINKANSEN☆R『Vamp Bamboo Burn~ヴァン・バン・バーン~』
[作]宮藤官九郎
[演出]いのうえひでのり
[出演]生田斗真、小池栄子、中村倫也、神山智洋(ジャニーズWEST) 、橋本じゅん、高田聖子、粟根まこと、篠井英介ほか

【長野・プレビュー公演】8月5日(金)~7日(日) サントミューゼ
【東京公演】8月17日(水)~9月18日(日) 赤坂ACTシアター
【富山公演】10月7日(金)~9日(日) オーバード・ホール
【大阪公演】10月19日(水)~31日(月) フェスティバルホール

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http://www.v-b-b.jp/