天海祐希『緊急取調室』が1・3新春SPで復活!「皆さんにとっておせちのような楽しみになったら」

ドラマ
2022年01月03日

天海祐希インタビュー

天海祐希さん主演のテレビ朝日系ドラマ『緊急取調室』が、2022年1月3日(月)に新春ドラマスペシャル『緊急取調室 特別招集 2022 8億円のお年玉』(後9・00〜)として帰ってくる。2014年にスタートした同シリーズは、取り調べを専門に行う緊急事案対応取調班(通称・キントリ)の取調官・真壁有希子(天海)らが被疑者たちと繰り広げるスリリングな心理戦が人気の作品。2021年7月クールに放送された第4シーズンの最終回で解散となってしまったキントリだが、今作では8億円強奪事件の真相を“マル裸”にするべく臨時再結成される。そこで、天海さんに作品への思いをお聞きした。

 

◆第4シーズン以来、『緊急取調室』が早くも復活しますね。

第4シーズンでキントリは解散となりましたが、それを残念がってくださっていた視聴者の方がいらっしゃるのであれば、こうして戻ってくることを喜んでくださるのではないかと思いました。私自身としても、キントリのメンバーとまたご一緒できるのはうれしいですし、ありがたい限り。あとは(脚本の)井上由美子先生がお書きになるとおっしゃるのであればぜひやらせていただきたいですと、今回のお話を頂いた時にお返事しました。

◆キントリ解散後、有希子は特殊犯捜査係へ異動となりました。そこからの3か月を有希子はどう過ごし、臨時再結成されたチームをどう感じていると思いますか?

有希子には7年という間、キントリで培ってきたものがある。その経験は次の場所でも絶対に活かせると、新しい職務にも前向きに取り組んでいたと思います。今回の臨時再結成に当たってキントリには新メンバーが加わり、有希子たちは先輩になりました。ただ、取り調べというのは個人の感覚的なものが頼り。だから、何かを教えるとか、指導するとかということができないんです。有希子自身、見て、感じて、考えて学んでいったところがある。新メンバーにも行動で示していくのではないかと思います。

◆その新メンバーは、捜査一課の刑事2人。警務部訴務課出身の生駒亜美(比嘉愛未)は負けず嫌いで自信家、捜査二課出身の酒井寅三(野間口徹)は頭脳派で皮肉屋というキャラクターです。2人の加入にどんなことを期待されますか?

キントリ発足時からのメンバーにしてみれば、自分たちがベースを作ってきたわけで、誰が来ても変わらないという思いがある。ただいっぽうで、新しい風が吹き込むことで、自分たちはさらに成長していけるという思いもあるのではないでしょうか。新メンバーは2人ともそれぞれの場所でさまざまなことを経験してきた人たちですから、その分野に関してはキントリの他の誰よりも知識を持っている。そういうものをどんどん吸収して、キントリはさらに深みと大きさを獲得できるのではないかと期待しています。

◆今作でキントリが対峙するのは、家長が大学の法学部教授、妻が東京高裁のトップ判事、長男が大手事務所のパートナー弁護士という、手ごわい“法曹一家”。その家の謎めいた家政婦・松原しおり(菜々緒)も被疑者の1人となります。菜々緒さんの印象は?

菜々緒さんとは映画「バイプレイヤーズ」でご一緒したのですが、その時もとても前向きにお芝居に取り組まれていて。今回の役柄に関しても、ご自身ができる限りのことを目いっぱい頑張ってくださるだろうと期待しています。劇中では、取調官と事件関係者として対峙することになりますが、お互いに譲らない部分、譲り合える部分で、せめぎ合えたら楽しいだろうなと思います。

天海祐希インタビュー

◆これまでも被疑者役で多彩なゲストが登場してきました。迎える立場として心掛けていることはありますか?

この作品の本当の主役は、私たちではなくゲストの方。私たちはあくまでそのお芝居を“受ける側”だと思っていて。ゲストの方にしてみれば、固定されたレギュラーメンバーの中に新しく飛び込まなければならない上に、被疑者として厳しく取り調べられるわけですから、何重もプレッシャーが掛かってくると思うんです。だから、どんなふうにこられても私たちが受けますから好きにやってくださいということを、ゲストの方にはしっかりお伝えするようにしています。私はともかく、キントリの他のメンバーを演じる“おじさまたち”は百戦錬磨の役者さんばかりですから。私たちがグイグイ行くより、ゲストの方に好きに暴れていただいて、それが魅力的に映れば映るほど作品自体が面白くなる。そんな思いで、毎回ゲストの方をお迎えしています。

◆これまで連ドラ4シーズンと、今作含めスペシャル2本が制作されました。8年にわたってシリーズを重ねてきて、どんな思いがありますか?

一つの役をこれだけ長く演じさせていただくのは初めてで。それだけで幸せです。一緒に作ってきたスタッフやキャストの皆さんと深く関われているということでもありますから。毎回さまざまなゲストの方とがっぷり四つに組んでお芝居させていただいていますが、それだってなかなかないことですし、この作品でなければ三田佳子さんや桃井かおりさんなど素晴らしい先輩方ともご一緒できなかったと思います。その方たちのお芝居を一番の特等席で拝見できて、とてもありがたいです。

◆天海さんにとって、真壁有希子はどんな存在ですか?

右も左も分からない状態からキントリに配属された有希子と、取り調べのシーンに手探りで臨んでいた私自身。この8年間、同じくらいの戸惑いと挑戦の中で一緒に進んできて、一緒に成長してきたという自負はあります。分身と言うほど大それたものではないですが、私の人生の中でこれだけ長く一緒にいる役柄ですから、とても大きな存在ではあります。

◆放送はお正月になります。天海さん自身の毎年のお正月の楽しみはありますか?

ここ10年くらいは、私の家に母親や親戚を呼んで一緒に年越しをするのが恒例になっています。その集まりに欠かせないのが、おせち料理。昔はおせちって本当に必要なのかなと疑問だったのですが、各食材にはいろいろな意味が込められていると知ってからは、すごく身になる気がして。今回のスペシャルも、言うなればおせちのようににぎやか(笑)。1人ひとり、欠かせない役者さんたちが集まって、一つのパッケージにぎゅっと詰まっている。視聴者の皆さんにとって、おせちのような楽しみになったらいいなと思います。

PROFILE

天海祐希インタビュー

天海祐希
●あまみ・ゆうき…1967年8月8日生まれ。東京都出身。O型。最近の出演作は、ドラマ『トップナイフ-天才脳外科医の条件-』、映画「老後の資金がありません!」「私は白鳥」(ナレーション)など。WOWOWオリジナルドラマ『松尾スズキと30分の女優2』(2022年3月放送・配信スタート予定)にも出演する。

番組情報

新春ドラマスペシャル『緊急取調室 特別招集 2022 8億円のお年玉』
テレビ朝日系
2022年1月3日(月)後9・00~11・05

 

photo/小澤正朗 text/海老原誠二