蒼井優、18年ぶり地上波連ドラ主演作『Tシャツが乾くまで』に充実感「こんなにも幸せな環境の中で学べてよかった」

ドラマ
1時間前
『Tシャツが乾くまで』
『Tシャツが乾くまで』

金曜ドラマ『Tシャツが乾くまで』(TBS系 毎週(金)午後10時~10時54分)の最終回(9月11日(金)放送)を前に、主演を務める蒼井優のインタビューが到着した。

本作は、脚本家・生方美久による完全オリジナルストーリー。ある事故がきっかけで、当たり前に続いていくと思っていた幸せな日常が、突如崩れ去ってしまった二組の夫婦の喪失から始まる“愛”と“秘密”を描く。

充(松山ケンイチ)に“失踪癖”があることが分かった一方で、第9話では咲子(蒼井優)に離婚歴があり、それも“バツ4”であることが明かされた。互いの過去を理解し、夫婦としてまた普通に暮らすことを選んだ2人だったが、相手に気を使いながらの生活は以前のような楽しいものではなかった。頑張ることに疲れた咲子は、洗濯機の乾燥フィルターが破れたと同時に、充に別れを提案し…。物語終盤、驚きの“秘密”で視聴者をザワつかせた咲子。そんな彼女を演じる蒼井が撮影全体を振り返った。

◆放送のたびに大きな話題を呼んでいますが、視聴者の声はどう届いていましたか?

(地上波連続ドラマの主演をした)18年前は独身で、撮影の間はドラマの撮影現場と家の往復だったのですが、今は子育てをしながらお仕事させていただいているので、街に出ることが多いんです。よく「さっちゃん(咲子)、応援しているよ」と声をかけていただきます。すごくうれしい半面、咲子の大元を知っている身としては、「(第9話の咲子を見て)どんな気持ちになるんだろう…」と、少しドキドキもしていました(笑)。

私自身はSNSをやっていないのですが、撮影現場でスタッフさんから「SNSでこんな反応があったよ」「知り合いはこう言っていたよ」など共有してもらっていました。ドラマを見てくださっている方たちと、作っている側が循環しているといいますか、皆さんと一緒に作品を作っている感覚になれて、楽しかったです。エールをもらいながら撮影ができるのは、地上波の連続ドラマのスケジュールならではだなと思います。

◆撮影が進むにつれて、脚本を読む視点や捉え方に変化はありましたか?

「こんなこと言わない方が、見ている人はすっと受け入れられるよな」と思うことも、生方さんはあえてその言葉をチョイスされているので、最初はその言葉の強さを「どう落とし込もう」「なぜこの言葉を選んだのだろう」など、たくさん考えました。

本読みの段階では「こうしてみましょうか?」といろいろなディスカッションをしたのですが、やっぱり最終的には生方さんが書いたセリフに着地するんです。「これ以上はないな」と実感してからは、いかに台本に書かれた言葉に意味を持たせるか、どう濃淡をつけていくかの作業を大事にしました。すごく楽しかったです。ただナチュラルにやればいいということでもなく、生方さんのちょっとロックな部分を感じながら、演じていましたね。「雰囲気作るなよ、私」と思いながら(笑)。

◆咲子という人物の、譲れない根底にあるもの、価値観はどんなものだと思いますか?

難しいですね…。“これだ”というものがなかった気がします。周りに流されやすくて、相手によって見せる面を変える癖があるので。でも、“充を信じる”“充のことが好き”という部分に関しては、強いものがあったと思います。はたから見たら「園田(樹生)さん(中島歩)の方が一緒にいて楽そうだよ」と思うだろうけど、咲子が好きなのは充。理由を聞かれたら「好きだから」としか説明しようがないのですが…。

◆ここまでの撮影で、「大変だった」と感じるシーンはありましたか?

第1話の最後で、園田さんに「あなたの夫、僕の妻と不倫してましたよ」と言われたコインランドリーでのシーンは、撮影が始まったばかりの頃に撮ったので大変でした。まだ役が回転し始める前ですし、咲子と園田さんも知り合ったばかり。役同士でノッキングを起こしているのか、俳優同士がノッキングを起こしているのか、そこの線引きが難しいタイミングでもあったので、あのシーンはみんなで意見を出し合って、一緒に乗り切った感じがあります。

何より監督が土井(裕泰)さんでよかったです。土井さんはセリフを整理してくださるのが本当にお上手で。「ここはこうしましょう」「咲子は今、こういう気持ちです」みたいな感じで、状況や役の心情を丁寧に分かりやすく説明してくださるんです。私たちが何かを思う前に監督はそのシーンについて考えていらっしゃるので、監督の中での答えが常にある。キャラクターにも寄り添ってくださいますし、冷静に判断してくださるので、いつも助けていただきました。すごく信頼しています。

◆心に残っている印象的なシーンを教えてください。

たくさんありますが、第10話(最終話)で松山さんがテストではやっていなかったお芝居をされたときがあって。カットがかかった後、松山さん自身も「びっくりした!」とおっしゃっていましたけど、私もびっくりしました。何かをやろうとしていたわけではなく、充にかっちり入った状態で咲子と向き合って、自然とそうなったみたいで。そのシーンに限らずですが、想像していなかったお芝居を見られたときはすごくうれしいですね。一緒にやっていて楽しい人たちばかりだったので、「あのシーンのあの人の目の動き、こうだったな」など、いろいろなことが今も心に残っています。

◆撮影を通して、意外な一面が見えた共演者はどなたですか?

皆さん素晴らしい方ですが、特に感動したのは、高橋(文哉)さんの現場に対する誠実さ。高橋さんって、スタジオのセットから出ないんです。いつ呼ばれてもすぐに自分の立ち位置に行けるところで待機されていて。しかもそれをさらっとできるのがすごいなと。私があの年齢のときには絶対にできていなかったし、できたとしても褒められたくて“やっている感”を出していたと思います(笑)。人としての出来が違うなと思いました。

◆蒼井さんにとって、本作はどのような『色』を残す作品になりましたか?

昔、先輩に「心から楽しめて、やってよかったと思える作品って、10年に1本あれば幸せなほうだよ」と言われたことがあったんです。「それ以外はやっぱり苦しいし、納得いかないこと、つらいことがいっぱいあるけど、10年に1本ぐらいはそういう作品に出会える。そうしたらまた次も頑張れるよ」って。私の中ではこの作品がその1本だと、心から思います。連続ドラマで主演することは大変ですし、やらなければ無傷で済むんですけど、やっていなかったらこの喜びを知らなかったかもしれない。オファーをいただいたときに「やってみよう」と決めて本当に良かったなと思います。

そんな自分以外に対しては、本当に感謝しかない作品ですが、自分に対しては反省点がたくさんあります。これだけの条件がそろった中でできなかったことが自分の中にはある。いつか、また18年後にでも(笑)、この雪辱は果たしたいなと思います。本当にこんなにも幸せな環境の中で学べてよかったです。

◆最終話の見どころを含め、視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。

最終話、皆さんが誰を応援したくなるのか、私たちには想像がつきません。第1話から見て、今頃プンプンされている方もいらっしゃるかもしれないですが(笑)、いろいろうまく生きられない私たちがどんな人生の選択をするのか、見守っていただけたらと思います。

そして、松山さん演じる充の “ある表情”を見ていただきたいです。 見ていただいたら「ここだな」とたぶんすぐ分かると思います。気づいていただけたらうれしいです。

番組情報

金曜ドラマ『Tシャツが乾くまで』
TBS系
毎週(金)午後10時~10時54分

<キャスト>
蒼井優、中島歩、高橋文哉、齋藤飛鳥、庄司浩平、飛永翼(ラバーガール)、久保田薫、夏帆、臼田あさ美、リリー・フランキー、松山ケンイチ ほか

<スタッフ>
製作:ケイファクトリー TBS
脚本:生方美久(『silent』『いちばんすきな花』『海のはじまり』『嘘が嘘で嘘は嘘だ』ほか)
音楽:haruka nakamura
主題歌:スピッツ「見知らぬ糸」
プロデューサー:千葉行利(『Mother』『Woman』『僕のヤバイ妻』『カンナさーん!』ほか)、宮川晶(『地獄は善意で出来ている』『#コールドゲーム』ほか)
演出:土井裕泰(『カルテット』「九条の大罪」『GOOD LUCK!!』、映画「花束みたいな恋をした」「罪の声」「平場の月」ほか)、塚本連平(映画「35年目のラブレター」、『舟を編む ~私、辞書つくります~』ほか)、小牧桜(『御上先生』『持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~』ほか)
編成:佐久間晃嗣、荒木沙耶

©TBS

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