細田佳央太×大友花恋「それぞれの立場、視点に立って、何回見ても面白いんじゃないかな」『初情事まであと1時間』

特集・インタビュー
2021年09月01日

細田佳央太&大友花恋インタビュー

◆脚本を読んだ時の感想をお願いします。

細田:驚いたのと同時に、すごく楽しみになったんです。というのも、自分にとって会話がポンポン進んでいくようなものが初めてだったんですが、ずっとやりたかったんです。自分にこれができるかなと思いつつ、内心はすごくワクワクしていましたね。

大友:発する言葉の裏にはそれぞれの思いが込められているので、どんな思いでせりふを言っているんだろうとか、文字と映像だと受ける印象がかなり違ったので、これをどのように体現していくかを考えました。まみ子ちゃんは、いろんな見せ方ができると思ったので、どこまでまみ子ちゃんのあざとさなのか、ナチュラルな姿なのか、何度も脚本を読んで、かみ砕きました。

◆1話の中で自分のキャラクターを際立たせるのは、連続ドラマのように徐々にキャラクターを出していくものとはまた違った難しさがあると思うのですが、そういった連続ドラマとオムニバスドラマの違いや意識したことがあれば教えてください。

細田:僕は意外とそこに変に気を張ったり、意識することはなかったです。せりふ量が多いというのもあるんですが、そこから相良君がどういう人間なのかがわりと理解しやすかったですし、監督も丁寧に教えてくださったところがあるので、いつもどおりの感じでやれました。役作りのことで難しいというよりは、何かをやりながらせりふを話す難しさは感じました。基本、動きながら話すことが多かったので、食べながらとか、しょうゆを取りながらとか。日常では当たり前のことなんですけど、逆に僕はそれが難しかったです。

大友:まみ子ちゃんのキャラクターが、どこかつかめない不思議な女の子だったので、台本からイメージできる役柄を自分なりに考えて現場に向かい、実際に相手の俳優さんたちと一緒に演じてみる点では大きく変わらないです。まみ子ちゃんのテンポ感が、やっと自分の中でしっくりきたなと思えるタイミングで撮影が終わってしまって、それは連ドラと違って寂しいところではありました。1話で完結する話なので、視聴者の皆さんが役のキャラクターをずっと追えない分、はっきりと見せることができたら、見ている人も分かりやすいかなという思いが頭の片隅にありました。

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