小野花梨インタビュー「萌音ちゃんの印象は安子ちゃんそのもの」『カムカムエヴリバディ』

特集・インタビュー
2021年11月06日

現在放送中の連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(NHK総合ほか)で、ヒロイン・安子(上白石萌音)の幼なじみ・水田きぬ役を演じる小野花梨さん。

安子の家の御菓子司「たちばな」と同じ商店街にある豆腐屋「水田屋とうふ」の娘のきぬは、ちょっとクールでしっかり者の14歳。安子のことをいつも応援している、親友のような存在だ。

そんな彼女を演じる中で「14歳の子が読むからこそのおもしろさ」を表現することが難しいと語る小野さん。連続テレビ小説出演への思いやきぬに対して感じたこと、そして上白石さんとの共演についてお話しいただきました。

小野花梨インタビュー

◆出演が決まった時の気持ちを教えてください。

“朝ドラ”のオーディションは何度も受けてきました。ひとつの大きな目標でしたので、出演が決まって本当にうれしかったです。オーディションの項目に長めの英文を読むというのがあったんですが、実は私、英語が苦手で(小声)。「ハロー」「グッドモーニング」が精一杯(笑)。ですので、「ハロー、エブリワン」とカタカナ読みになってしまって「やばい!落ちた~!」と思っていました。

◆きぬを演じる上で意識していることはありますか?

きぬちゃんはおませで大人びた女性です。難しいのは、14歳の子が読むからこそのおもしろさがあるセリフの表現です。まだ幼いのにおませなことを言う「ちぐはぐ」がおもしろいと思うのですが、私自身は22歳(笑)。22歳の女性がこのセリフを言ってもまあまあ妥当なので、そんな印象になってしまうともったいないですし、年齢感だけはちゃんと「14歳だぞ、14歳だぞ」と言い聞かせて毎シーンやるようにしています。

◆きぬとご自身で異なる点は?

私自身ときぬちゃんでは、考えるスピードが違いますね。最終的にきぬちゃんの出す答えに私もたどり着けたとしても、きぬちゃんは早いんですよ。私は、結構熟考してしまうというか、悩み込んだ末に同じぐらいのレベルの答えを出すんだろうなと思うから、きぬちゃんを尊敬する気持ちが強いです。

◆上白石萌音さんの印象はいかがですか?

萌音ちゃんの印象は安子ちゃんそのものですね。ほんとうに愛らしくて素直で優しくて、まったりしていて。もう昔からあんこといっしょに生きてきた子みたいな(笑)。もちろんいろんな出演作を拝見させていただいて、同年代の女優さんとしても大尊敬していますし、人柄もすごくすてきで大好きな女優さんです。今回こうしてご一緒できてうれしいです。

◆視聴者の方々へのメッセージをお願いします。

この作品はほっこりするところも当然あるんですけど、何度台本を読んでもほんとうに涙が止まりません。なんでこんなにスッと登場人物みんなに共感できて、みんなを愛せるんだろうと考えてみたら、ひとりひとり嫌味のない素直さがあるというか、みんなまっすぐに人を思っていて、あたりまえに優しく生きているからかなと思いました。
“朝ドラ”は朝起きて一番最初に観る物語になると思うんですが、1日の初めの物語にふさわしい、あたたかく優しい物語。私もこの作品の登場人物のひとりになれることをとってもうれしく思いながら、毎日毎日楽しく頑張って撮影していますので、ぜひご覧いただければと思います。

番組情報

連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
NHK総合ほか
毎週月~土曜日 前8・00~8・15ほか

©NHK