溝端淳平インタビュー「稜はいいヤツ過ぎるので、疑われてもしょうがないかも(笑)」『愛しい嘘~優しい闇~』

特集・インタビュー
2022年02月04日

『愛しい嘘~優しい闇~』

◆ご自身と共通しているなと感じるところはありますか?

似ている部分はあると思います。僕も白黒はっきりつけたいタイプなので、誰かが問題を抱えていると、突っ込んで世話を焼いてしまう。でも、たいてい「いや、お前が出てくると余計にややこしくなるから、ちょっと静かにしてて」って言われます(笑)。稜も望緒や仲間のことを思うがゆえにいろいろと行動を起こすんだけど、空回りしてしまうところがありますよね。

◆望緒への気持ちもなかなか届かず、報われないもどかしさがあります。

不器用なんです。第3話で望緒に告白するシーンがありましたが、雨宮(林)はちゃんと自分の気持ちを素直に伝えたのとは対照的に、稜はちょっと怒りながらだったりして(笑)。

◆それ以前にも、決死のプロポーズに気づいてもらえなかったことがありました。

波瑠ちゃんも言ってました。「かわいそうな男だね…」って(笑)。そう言えば、第2話でも望緒を心配して山梨から様子を見に来ているのに、いつもと変わらない素振りをされてましたね。彼女の部屋に上がって「俺だって男だし」って言ってるのに、平然と「泊まっていくでしょ?」って言われたり、完全に恋愛対象として見られていない。でも、嫉妬や謎が渦巻くこのドラマの中で、2人の掛け合いは唯一と言っていいくらいほっこりするパートだなって思います。

◆確かに、ずっと続く緊張感から少しだけ解放される感じがします。

ただ、その稜が第4話ではちょっと怪しく見えてくる。はたして彼は本当に善人なのか、彼がどんな嘘や秘密を抱えているのかも明らかになっていくので、楽しみにしていただけたらと思います。これからも謎や事件は続いていきますが、同時に進んでいく雨宮と望緒、稜の三角関係の物語、ラブサスペンスの“ラブ”の方にもぜひご注目ください。

『愛しい嘘~優しい闇~』

◆もしかしたら、ダークホースとして稜が黒幕という展開があったりするんでしょうか?

どうなんでしょう…。僕は純粋に雨宮が一番怪しいなって思うんですけど、稜を疑ってる視聴者もいるでしょうね。というのも、昨年出演させていただいた『天国と地獄〜サイコな2人〜』でも、役柄が善人過ぎて「絶対に裏があるだろう」って逆に怪しまれていたんです。稜も同じくらいいいヤツなので、疑われてもしょうがないかも(笑)。

◆それで言えば、本仮屋さん演じる玲子の真っすぐさも怪しくなってきます。

そうですね。玲子のあの一点の曇りもなさそうな言動は裏があるのかもと思ってしまう。そう考えると、こうしたミステリーの考察って面白いですね。誰かを疑い出したらキリがないですから。でも、つい考えたくなります。

◆普段、ドラマを見る時も犯人が誰か考えたりするほうですか?

します。毎話、新しい情報が入るたびに「あの人かな」「いや、こっちかも」って。結局、最終話まで分からないことが多いんですけど(笑)。恋愛ドラマでも「あ、今のは伏線かもしれないな」とか、いろいろ考えながら見ちゃうんです。自分も仕事で多くドラマに携わっているからか、どうしても役者の視点で次の展開やラストを予測したくなってしまう。…でも、そうですね。言われてみれば、玲子が黒幕という線もあるのかも。いやー、ますます謎だらけです(笑)。

◆ちなみに、前回の連載インタビューで本仮屋さんにご登場いただいた際、溝端さんに向けて「またおいしいお店を教えてください」というメッセージをいただきました。

本当ですか! お互いおいしいお店を探すのが好きなので、たまに休憩中にそういう話をしていて。今回は共演者がほぼ同年代ということもあり、現場では誰もが気兼ねすることなく楽しい時間を過ごさせてもらっています。

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