新海誠、なぜあの映画を作ったのかの理由を展覧会で見つけたい「新海誠展 -『ほしのこえ』から『君の名は。』まで-」11・11開催

エンタメ総合
2017年09月08日

138748_01_R アニメーション監督・新海誠のデビュー15周年を記念した「新海誠展-『ほしのこえ』から『君の名は。』まで-」が、2017年11月11日(土)から12月18日(月)まで、東京・国立新美術館で開催される。

 新海誠の軌跡を、貴重な制作資料である絵コンテ、設定、作画、美術、映像をはじめ、世界観を体験できる造形物などを通じて紹介。昨年公開し記録的な大ヒットとなった「君の名は。」までを完全網羅し、新海誠アニメーションの魅力に迫る。

 本展の開催に先立ち、新海誠監督らが登壇して記者発表会が行われた。新海誠監督は「国立の美術館において現役のアニメーション監督の名を冠した展示会が開かれるのは初ということで光栄だなと思います。それと同時に、アニメーションというのは集団制作ですので、僕が描いたものもありますが、多くはスタッフが描いたものでもあり、共同制作の結果なんですね。それを新海誠展と1つの名前を冠していただくことに対して、申し訳なさ、居心地の悪さみたいなものも感じています」とコメント。

 さらに「今思うと、2002年の『ほしのこえ』は、人々のコミュニケーションツールとしてメールが日常に入り込むようになって、たまたまテーマとして僕が作ったんですど、僕がいなくてもあのタイミングで『ほしのこえ』のような作品が出たんじゃないかという風に思える作品です」。2016年の「君の名は。」については「同じ意味で僕がいなくてもあのタイミングで、あの映画を出せたんじゃないかと1年たった今でも思うんです。脚本は僕が書いたものですし、作りたいと思って作った作品です。妙な言い方になってしまいますが、作る役割のようなものが自分にあって、素晴らしいスタッフがたまたまのタイミングで集まってくれて、たまたま自分があの場所にいただけだと。『ほしのこえ』は個人製作でしたから僕がいなければ、あの映画にならなかったと思いますが、『君の名は。』に関しては監督が僕じゃなかったとしても、ああいう手触りの映画が、2016年の夏にどこかから出てきたんじゃないかと思える作品です」と話す。

 続けて「どうしてあの時こういう映画を作ったのだろうと、展覧会を見ることで、発見できるかもしれないという期待があります」と語った。

 音声ガイドを「君の名は。」で主人公・立花瀧役を演じた俳優・神木隆之介が担当することについては「聞くのが楽しみです。彼の声でどういう風に僕の作品を解説してくれているのか早く聞きたいです。皆さんも楽しみして頂ければ嬉しいです」と笑顔を見せた。

公式HP:http://shinkaimakoto-ten.com/

国立新美術館(東京・六本木)
2017年11月11日(土)から12月18日(月)

札幌芸術の森美術館(北海道)
2018年1月3日(水)から2月25日(日)

北九州市漫画ミュージアム(福岡)
2018年7月21日(土)から9月24日(月)

以後、全国巡回予定