プロ女流棋士の竹俣紅が、2019年3月31日で公益社団法人日本将棋連盟を退会し、プロ女流棋士を卒業することが分かった。
竹俣紅は、2012年10月、当時中学2年生という若さで将棋界にプロ入りし、タレント・プロ女流棋士・学生という華々しい活躍で注目を集めた。2015年の第一回YAMADA女流将棋チャレンジ杯で準優勝を果たし、2016年4月に女流初段を取得した。
現在、早稲田大学政治経済学部に在学中の竹俣。これまで、テレビではクイズ番組やバラエティ番組で活躍。女流棋士として将棋についての講演等も行っている。さらに、フォトエッセイ「紅本」を発表するなど、さまざまなジャンルにチャレンジし、多くの経験を積んできた。そんな竹俣だが、その経験を踏まえ自身が進みたい新しい一歩を踏み出すため、20歳という若さでプロ女流棋士を卒業する運びとなった。
＜竹俣紅 コメント＞
小学1年生になる少し前、近所の本屋さんでたまたま子ども向けの将棋の本に出合って将棋を始めてから、将棋界にはプロというものがあることを知って、なんとなくプロを目指すようになり中学2年生でプロになりました。
しかし、まだそのときは自分のなかに「好きなことを職業にするのが良い」という価値観しかなく、自分にその考え方が向いているかどうかや、大人になったときのことについて、あまり深く考えられていませんでした。
好きなことを職業にする生き方ももちろん良いと思いますが、大学に入って、世の中にあるさまざまな価値観に触れたことで、そうではない生き方をしてみたいと思うようになり、将来は別の職業に就きたいと考えるようになりました。
学生である今は、学業を中心に、いろいろなお仕事を経験させていただくことで新しい職を見つけられたらと思っております。
これからは、外から将棋界を見守っていきたいと思います。今までも、これからも、ずっと将棋が大好きですので、それが何か役に立つ日が来たらうれしいです。