乳がんを患った女性ディレクターによるドキュメンタリー『おっぱい2つとってみた』

エンタメ総合
2020年04月02日
『テレメンタリー2020「おっぱい2つとってみた~46歳両側乳がん~」』

『テレメンタリー2020「おっぱい2つとってみた~46歳両側乳がん~」』(HTB)が4月4日(土)前11時10分から放送される(日時違いで全国放送)。

 この番組は、取材者本人が患者として、テレビウーマンとして、乳がんと向き合った渾身のドキュメンタリー。

 乳がん検診の啓発活動、ピンクリボン運動を応援してきたHTB。最初にニュースコーナーで乳がん患者の様子を放送した15年前は20人に1人が、現在は11人に1人が乳がんにかかるとも言われている。HTBでは、その後も特別番組やトークショーなどを続けながら、乳がん早期発見の大切さを伝えてきた。

 その活動の先頭に立ってきたHTB報道部ニュースデスクを務める阿久津友紀さん(46)がまさかの乳がんに。乳がんの最初のピークの年代(45~49歳)だった。しかも、全体のほんの2%未満といわれている両側(りょうそく)という診断。どうしようもない不安がよぎる中、支えてくれたのはこれまで出会った患者と先生たちだった。

 少しでも乳がんの知識があれば、その不安を弱めてくれるかもしれない。覚悟もできるかもしれない。阿久津さんは自らディレクターとして、身に起こることをカメラに収めることを決める。

 患者となって分かったのは、選択することの多さ。病院、手術の方法、その後の治療法。治療によっては仕事や育児、介護などもできなくなるかもしれない。判明してから2か月、両胸を一気に失う事実に耐えられず、同時再建を考え、13年前に乳がんを患った母親も治療していた札幌乳腺外科クリニックに入院する。

 しかし手術の前日、岡崎稔理事長に再建手術ができなくなったという事実を知らされる。唯一、乳がん患者用に保険適用されていた人工乳房が別のがんを引き起こすことが分かり、自主回収になったためだった。

 両胸を同時に失う事実を再び感じ、腹をくくった手術。阿久津友紀という患者のQOL(クオリティオブライフ)を高めるために考えられた手術・入院生活、そこでの同じ病の患者たちとの出会いなど、患者なら味わうであろう時間を自らカメラに収めていく。

 働く世代のがんは家族も巻き込み、子育て世代を直撃する。特に女性は非正規雇用も多く、より深刻となる。“治療で会社を休む、がん患者を雇う正規雇用はありません”。これは、今回の番組作成のきっかけともなった、10分あまりの特集(2019年10月21日『イチオシ!!』内)の放送後に寄せられた患者からの思いだ。

 個別化医療が進む乳がん。阿久津さんは自ら患者会などに参加しながら、乳がんと生きる患者の声もつむいでいく。

HTB北海道テレビ
4月4日(土)前11時10分~11時40分

テレビ朝日
4月5日(日)前4時30分~5時
ほか日時違い全国放送

ディレクター・ナレーション:阿久津友紀(患者本人)
プロデューサー:山田佳晴
編集:山田裕加
制作局:HTB北海道テレビ

番組ホームページ:https://www.htb.co.jp/telemen/pinkribbon/
SODANE:https://www.htb.co.jp/sodane/column/20191011122037066311.html
テレメンタリーホームページ:https://www.tv-asahi.co.jp/telementary/
系列局での放送時間:https://www.tv-asahi.co.jp/telementary/timetable/