竹内唯人インタビュー「“オオカミちゃん”に出演していなかったらこの状況はなかったと思います」

特集・インタビュー
2021年09月08日

竹内唯人インタビュー

◆実際にレコーディングされてみていかがでしたか?

こういう雰囲気の曲を作ったことがなかったんですが、今までで一番歌いやすかったかもしれないです。地声寄りというか、ものすごく声を張る部分があるわけではないのに、気持ちはものすごく乗せやすい歌詞とメロディーで。本当にありのまま作った感じがしますね。

◆聴いた瞬間から竹内さんの歌声、楽曲の世界観に一気に引き込まれて、次はどんな言葉が紡がれていくんだろうとずっと興味を抱いていたのですが、最後が予想外の衝撃的な終わり方で。

さっと終わりますよね。最初にデモ音源をもらった時は、Cメロとかがあってもいいんじゃないかと思って、“Cメロ立てないんですか?”って聞いたんですよ。そしたら、“ずっとリピートするように、あえて短く作って、気になる展開で終わらせているんだ”って言われて。あ~自分も確かにリピートしてるわって納得しました。

◆分かります。何度も聴きたくなる上に、何度聴いても飽きないどころか、より感情が深く突き刺さってきますよね。また歌詞も非常にメッセージ性が強いですが、ご自身が歌っていて共感できたところやこの曲を通してリスナーに伝えたいことはありますか?

“自分自身を信じられないなら~”という部分のフレーズは誰に対しても共通する言葉だなって思いますね。一見、誰かに向けて歌っているように聞こえますが、意外とここに描かれているのは自分自身に言えることでもあって。それをまた自分のパワーに変えてお客さんに届けるという新しさがありました。

◆冒頭でいきなり自分は出来ると宣言されてますしね。とはいえ、大きく拳を振り上げるというよりは、心のつぶやきに近いといいますか。先程おっしゃられたように、竹内さんの地声寄りの歌声が距離感の近さや人肌のぬくもりをより感じさせると思うのですが、ご自身の歌声に関してはいかがですか?

正直、最初は嫌いでした。スマホで録っている自分の声って気持ち悪く聞こえるじゃないですか? その延長線上で、自分の声が嫌で。自分が思っていた声と違うな、嫌だなってずっと思っていたんですけど、「MIRAI(feat. $HOR1 WINBOY)」をレコーディングしたあたりから、また声変わりした気がして、そこからは自分の声が好きになりましたね。

◆声変わりというのは、何か竹内さんの中で大きな心境の変化があったから?

気持ちもありますし、ただ単純に歌が以前よりもうまくなったというのもあると思います。ボイトレとかの成果もあると思うんですけど、ずっと家で曲を作ったりして、音楽に触れる時間が増えたことが大きいと思いますね。

◆それはコロナ禍の影響で?

そうですね。それまでの自分はアウトドアだったので、最初のころは家でやれることがなくて、事務所の人にお願いして機材を揃えてもらったんですけど、それからは劇的に変わりました。

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