愛希れいかインタビュー「何か特別なことが起こらない限り、きっと一生続けていくんだろうな」『潜水艦カッペリーニ号の冒険』

特集・インタビュー
2022年01月02日

第二次世界大戦中に運命的な出会いを果たす、厳格な日本海軍軍人と陽気なイタリア人たちの国境を超えた友情と恋を、実話に基づき描いた物語『潜水艦カッペリーニ号の冒険』。そんな本作で、二宮和也さんが演じる主人公・速水洋平が思いを寄せる小学校教師・鈴木香苗役を演じるのが、元タカラジェンヌの愛希れいかさんだ。

宝塚退団後は、ミュージカル「エリザベート」や舞台「泥人魚」をはじめ、大河ドラマ『青天を衝け』(NHK総合ほか)にも出演。女優として活躍の幅を広げ続ける中、本作で初の民放ドラマ出演に挑み、試行錯誤しながらも「リラックスして臨めた」と振り返る。

そして今回、1月3日(月)の放送に先駆け、香苗の役柄についてや初共演となる二宮さんの印象、本作の見どころなどを愛希さんにインタビュー。さらに、プライベートにまつわる”ここだけの話”もお聞きしました。

 

◆まず、本作のオファーが来た時のお気持ちをお聞かせ下さい。

私は今まで映像の経験が無かったので、オファーをいただいた時は驚きしかありませんでした。「私でいいんですか?」と何回もマネージャーさんに聞いてしまって(笑)。でも、機会があれば映像でのお芝居にも挑戦してみたいと思っていたので、すごくうれしかったですね。

◆実際に出演されてみて、舞台との違いは感じられましたか?

はい。まず、お芝居をカメラで撮られるということが慣れなくて、モニターに自分の顔が映っているだけで恥ずかしいし、どうしよう…と(笑)。監督やカメラマンさんにいろいろとお聞きして、試行錯誤しながらやらせていただいたという感じです。でも、徐々に感覚が分かってくると楽しめるようになり、「次はこういうふうにお芝居をしてみよう」と新たな発見もできました。

◆初めて台本を読まれた際の感想はいかがでしたか?

実話をもとにしたお話がとてもコミカルに描かれているのですが、特にイタリアの方々と二宮さん演じる速水の絡みがとても面白いなと。読み終わった後は温かい気持ちになって、これをどういうふうに皆さんが演じられるのだろうと、より撮影が楽しみになりました。

◆愛希さん演じる香苗は速水の思い人という役柄ですが、二宮さんとは初共演ですよね。

そうなんです。いつもテレビで拝見していた大スターですので、最初にお会いした時は信じられない気持ちでいっぱいでした。でも、いつも気さくに接して下さって、寒い日の撮影の合間にはストーブを私のいる方に向けていただいたりと、周りに気を遣わせないように自然と周りに気を遣える、すごい方だなと。二宮さんのおかげで、リラックスして撮影に臨むことができました。

鈴木香苗(愛希れいか) ©フジテレビ

◆そんな中で、香苗という役はどのように作られていったのでしょうか。

監督から最初に「香苗はマドンナなので」と言われた時は、思わず「マドンナか~! どうしよう!?」と(笑)。マドンナというとおしとやかなイメージが強かったのですが、香苗は小学校の教師ということもあって、子供を守らなくてはいけないという正義感があふれる、芯の強い女性なんです。そういった部分をしっかり表現しつつ、“やまとなでしこ”のように、常に笑顔でいるということを意識しながら演じていました。

◆そのままでも十分に“マドンナ”な愛希さんですが、ご自身に“教師”っぽい部分はありますか?

うーん、あるかもしれないです。今回、教師役ということもありますが、現場に子供たちがいると「私がしっかりしなきゃ、みんなを守らなきゃ」と思えて、その瞬間は緊張も忘れられていたというか。私は宝塚を卒業しているのですが、上下関係が厳しく、先輩から教えていただいたことは自分で後輩に伝えていかなくてはいけないんです。なので、年下の子の面倒を見るということは自然と身に付いていて。宝塚での経験が、本作で役に立ったのかなと感じています。

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