『ドラえもん』が劇場版監督を迎えてパワーアップ!あの名作たちも帰ってくる

エンタメ総合
2017年06月23日

125790_01_R テレビ朝日系アニメ『ドラえもん』((金)後7・00)で、7月28日の1時間スペシャルから監督に八鍬新之介、チーフディレクターに大杉宜弘が就任することが分かった。

 八鍬は劇場版「新・のび太の大魔境~ペコと5人の探検隊~」(2014年)や「新・のび太の日本誕生」(2016年)、大杉は「のび太の宇宙英雄記」(2015年)でそれぞれメガホンを取っており、その手腕で『ドラえもん』のさらなる魅力を引き出す。大きな刷新としては、背景が水彩調からポスターカラー調へ変わり、より濃厚な描写になる予定だという。

『ドラえもん』の世界観を知り尽くす2人が加わり、原作の有名エピソードも続々登場する。第1弾として28日の1時間スペシャルで放送されるのは、「ぞうとおじさん」と「ぼくミニドラえもん」。名作と名高い「ぞうとおじさん」は、のび太とドラえもんがタイムマシンに乗って、戦時中に殺されてしまったという動物園のゾウ“ハナ夫”を助けに行く物語。平和の尊さについてあらためて考えさせられる一本だ。「ぼくミニドラえもん」には、やんちゃでかわいいミニドラえもんが登場。宿題を抱えるのび太にドラえもんが自分の代わりにとミニドラえもんを託したことで、さまざまな騒動が巻き起こる。その後も、「天井うらの宇宙戦争」「ロビンソンクルーソーセット」「森は生きている」「おかし牧場」など、ファンにはたまらないラインナップが用意されている。

 八鍬は「原作のコマとコマの間に埋もれているものを掘り出そうという気持ちで作っています」と気合十分。特に力を入れている点には「背景」を挙げ、「ポスターカラー調にし、ディテールも調整がきくような振れ幅のある背景にしています。ドラマでいうライティングのように、光の演出ができるようにし、感情の機微や心象風景がより丁寧に描けるようになります。全体的に今までよりも難しいことをやろう、ひとつ上の作画をやりたいと思いながら作っています」と明かした。

 一方の大杉も「キャラクターの自然なポーズを心がけると共に、笑いに振り切った話ではメリハリをつけた動きを目指すなど、制作にかかわるすべてのスタッフが楽しんで作れるような作品を目指しています。ひと言でいうと、これまでより原画をたくさん書きます! そのため、登場人物たちの動きにメリハリが出ることが考えられます。のび太の部屋なども、より自然な演出ができるよう、演出の幅が広げられるよう、設定に少し手を加えています」というこだわりようで、「新たなチャレンジがたくさんありつつ懐かしさも感じられる…そんな『ドラえもん』になっています!」とPRしている。

 なお、本日6月23日の放送は「百年後のフロク」「トゲトローズはご機嫌ななめ」の2本立て。「百年後のフロク」では、のび太たちが未来のコミック雑誌のフロクに大興奮。「トゲトローズはご機嫌ななめ」では、気難しい気性だが、尽くして花を咲かせると人間の心のトゲを取ることができるというバラにのび太が挑む。

©藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK