6月23日（日）からスタートする『連続ドラマW 神の手』（WOWOWプライム）の完成披露試写会＆舞台あいさつが行われ、主演の椎名桔平、共演の杉本哲太、鈴木砂羽、北村有起哉、兼重淳監督が登壇した。
本作は、安楽死をテーマに“人の死を人が扱う”という答えの出ない問題を提起した、現役医師の作家・久坂部羊の同名小説を連続ドラマ化。人生100年時代を迎える日本に、現代医療のあり方を問う社会派サスペンスだ。
苦渋の選択で患者・章太郎に安楽死を施す外科医・白川泰生役の椎名と、白川の同僚で医局制度に不満を持つ山名啓介役の杉本の付き合いは四半世紀を超えるという。椎名が「付き合いは30年くらいですね。Vシネマが全盛期の頃が最初かな。哲太君が主演で僕はまだ世に出ていなかった」と振り返ると、杉本も「ものすごい目つきの悪い男が来たぞ、と思った」と笑わせつつ「今回のドラマでは大学からの付き合いという設定だったので、プライベートでの長い付き合いの下地があったのでやりやすかった」と笑顔を見せた。
章太郎の母で著名なジャーナリスト・古林康代役の鈴木は「椎名さんとの共演は久しぶりだし、対立する役柄なので緊張した」というも「椎名さんは話せば話すほど打ち明ける人だと思い出して『飲みに行くんですか～？』とか聞いていたら、ジンギスカンの話をしてくれた。そこから笑顔が増えた。もっと食べ物の話をすればよかったなぁ」と。椎名は「僕はそんなに久しぶり感はなかったですね。鈴木さんは明るい人なので、勝手に親近感を持っていました」と共演の印象を語った。
医療行政の改革を目的とした団体「JAMO」を設立した心臓外科医・新見偵一役の北村は「演じる上でイメージしたのはスティーブ・ジョブズ」と明かしつつ「実は撮影時期は5月の大型連休でした。全部そこに撮影が入っていたので『何が大型連休だ！』と思った」と笑った。
ドラマの内容にちなんで「大きな選択・決断」を聞かれた杉本は「酒屋に行って1000円の赤ワインを買うか、それとも5000円のものを買うか…苦渋の選択を毎日していますよ」と。最近駅から11分ほどの場所に引っ越したという鈴木は「傘を持つか、自転車で行くか、カッパを着るか、毎日その決断」と話し、北村は「この撮影現場で禁煙を破ってしまいました。ある意味良くない選択ですね」と苦笑いした。
健康を意識しているという椎名は、自転車を買おうとしたことを挙げて「初心貫徹でマウンテンバイクにしようと思っていたけれど、最近の電動自転車の機能を聞いたら…電動自転車にしました！」とオチをつけて笑いを誘った。
また、2020東京五輪の話題になると、1964年生まれの椎名は「自分の人生にとって二度目のオリンピックなので、観に行きたいですね。どうにかチケットをもらえないですかね？どの競技でもいいから行きたい。チケットを譲ってもらうこと、それが来年の夢です！」と。
一方、北村が「オリンピックの開会式のセレモニーにはその国の一大絵巻がある。それには演劇関係者が出ると思うので、自分もそこに参加して戦国時代の武将をやってみたい」と語ると、鈴木も便乗し「私は足軽役で」とボケて会場を沸かせた。
最後に兼重監督は「一日で撮るページ数も多くて、難しいセリフも多かったけれど、キャストの皆さんがしっかりやってくれて感謝しています」と。主演の椎名は「みんなにとって、避けては通れない問題を突きつけるドラマです。しかしこれは是が非でも考えていくことが大事。どうやって最期を迎えるのか、私も親をみて考えました」と実感を込めて「難しいことですが、真剣なまなざしでドラマを見ていただくのが僕から望むことです。家族同士でも触れにくい問題だけれど、このドラマが家族間での有意義な会話を生むきっかけになればうれしい」と期待を込めた。
本作は6月23日（日）後11・00～30日（日）後10・00まで（第1話放送後から第2話の放送前まで）「神の手」公式サイトおよびWOWOW公式YouTubeのオンラインで第1話を無料配信する。
『連続ドラマW 神の手』
6月23日スタート
WOWOWプライム
毎週（日）後10・00（全5話）【第1話無料放送】
原作：久坂部羊「神の手」（幻冬舎文庫）
監督：兼重淳（『キセキ－あの日のソビト－』『泣くな赤鬼』）
脚本：田中洋史（「連続ドラマW 予告犯－THE PAIN－」「Re：Mind」） ／幸修司（「バカボンのパパよりバカなパパ」）
音楽：横山克（『22年目の告白－私が殺人犯です－』『コーヒーが冷めないうちに』）
出演：椎名桔平、杉本哲太、鈴木砂羽・北村有起哉、星野真里、芦名星、葉山奨之、井上肇、坂井真紀／近藤正臣 ほか
公式サイト：https://www.wowow.co.jp/dramaw/kaminote/