安田章大主演「リボルバー」開幕!「誰もが当事者としてタイムトリップしていくと」

エンタメ総合
2021年07月12日

安田章大 コメント

作品を通して、これまでの過去にない、みなの創造を越えた人間らしい19世紀の人達が生き還りました。
「19世紀と21世紀が織り混ざりいつの間にか観てる自分も引き込まれている」というのが印象的です。
僕自身の役柄的見どころといえば、神格化されていない人間・ゴッホが、現代口語を使って会話しているところかもしれませんね。作品全体の魅力は19世紀の人々、21世紀の人々を演じる役者8人が絶妙に絡み合うことで物語が加速していき、気がつけば知らない時空に、誰もが当事者としてタイムトリップしていくと思います。
皆さんはどの真実を信じますか?
あなたが“視て、聴いて、感じた確かなモノ”を“人生の糧の種”を手に入れるチャンスかもしれません。
リボルバーに翻弄され過ぎませんように。

原田マハ コメント

文字の世界で生まれた登場人物たちが、舞台上で立ち上がり、動き出す。まるで夢を見ているよう。ゴッホとゴーギャンの間に何が起こったのか、歴史の目撃者になる気分です。
ゴッホの圧倒的な魂の叫び、ゴーギャンのゴッホに対する嫉妬と賛美、テオと冴のゴッホの絵を巡るデュエット、ギローのオークションさばき、JPのオタク炸裂の長セリフ、医師レイと警官が放つ真逆のゴッホ評、ヴァエホの切ない涙。いずれのシーンもそれぞれに圧巻です。
稽古場を見学した際に、ゴッホとゴーギャンが反発し合いながらも最終的には心を通わせ、パラレルに進む現代のゴッホ研究者・冴と仲間たちが次第に彼らに心を寄り添わせていく。微妙な心情の変化が演技によって醸し出されるのには引きつけられました。演劇ならではの臨場感と、稽古を重ねていくほどに進化する様子には心が躍りました。
ゴッホとゴーギャンとともに濃厚な時間を共有し、彼らの情熱を受け止めて下されば嬉しく思います。

行定 勲 コメント

稽古期間は、ゴッホとゴーギャンを歴史に残る偉人として描くのではなく、俳優たちと共に彼らの心情を探りながら意見を交わし、ひとりの人間として純粋に芸術に向き合う姿を追い求める貴重な時間でした。
この作品は、芸術家や表現者なら誰しもが共感するような苦悩が描かれています。そして、人間は何をみて価値を決めるのか、その尊さや愚かさを感じて頂けたら嬉しいです。
この状況下で大変なときに、足を運んでくださる観客の皆様に感謝します。この1年は、芸術は本当に必要なのか? 何のためにあるのか? と真剣に、考えてきました。奇しくもこの作品が、今上演されることに大きな意味を感じます。
芸術の価値はどうやってつけられるのか、観たあとに考えてみて欲しいです。できれば画集を開いて劇中に登場するゴッホやゴーギャンの残した絵画を改めて観て欲しいです。きっと、今までにない感情が湧き起こるはずだと信じています。

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