沢尻エリカ、犬童一心監督からの手紙に涙「役者人生の中で大切な作品」

映画
2018年06月25日

映画『猫は抱くもの』 映画『猫は抱くもの』の初日舞台あいさつが行われ、沢尻エリカ、吉沢亮、峯田和伸、コムアイ(水曜日のカンパネラ)、犬童一心監督が登壇した。

 峯田を含めた主要キャストがそろうのは、この1回のみという貴重な全員集合の舞台あいさつ。沢尻は「本日はお越しいただき、ありがとうございます。初日を迎えることができて、うれしく思っております!」とあいさつ。峯田が「今日登壇していているキャストの半分が普段は音楽をやっているという、本業じゃないというのが珍しいですよね。楽器がなくて、マイクがないと僕はしゃべれないですよ」と話すと、沢尻からすかさず「さっきカメラがないところだと、いっぱいしゃべっていたじゃん!」とツッコミが入った。

 上海国際映画祭から戻ったばかりの犬童監督と沢尻。映画祭の様子について、沢尻が「中国の人の熱量がすごくて、会場もとても近い距離で驚きました!」と話すと、犬童監督は「上映した劇場は、1200人も入るのですが、全席ソールドアウトで、上映後もすごい熱狂だったので、この映画いけるんじゃないかと思いました(笑)」と喜びを語った。

 さらに、MCから「9000人の“沢尻会”というファンクラブがあると聞きましたが、行かれた時も、大勢のファンの方々が迎えてくれたのですか?」と聞かれると、沢尻は「なかなかファンの皆さんと接する機会がないので、快く迎えていただいて、うれしかったです」と。犬童監督は「みんな沢尻さんを撮っていると分かっていたので、僕はできるだけ離れて歩くようにしました」とコメントし、会場を笑わせた。

 沢尻は自身が演じた主人公の沙織について「30代女性は仕事であったりプライベートでも考えることが多い時期だと思うんですけど、だからこそ、私も共感できる部分が多かったので、自然体で演じることができました」と。

 そんな沙織を見守る猫役・良男を演じた吉沢は、沢尻について「飼い主とペットというのは普通の恋人よりも距離感が近い上に猫なので、僕から近づいていくことが多いので、嫌がられたらどうしようと思いましたが、完全に僕を見ている目がペットを見ている目だったので、甘えっぱなしでした」と撮影時の思いを語った。

 「売れない画家ゴッホ」を演じた峯田は「予告でもある坂を転がっていくシーンは、自分たちは坂の手前で止まってスタントの方が演じる予定だったんですけど、本番は勢い余って、沢尻さんと転がっていってしまいました(笑)」と衝撃の撮影秘話を披露。犬童監督は「本当に転がっていってくれたので、そのシーンを使いました。僕的にはよかったです」とうれしそうに語った。

 本作の特徴でもある「ねこすて橋の撮影」について聞かれたコムアイは「全員の猫役の方が動いているので、うまく全員の演技を合わせるのに苦労しましたが、すごく面白かったです」と。吉沢が「コムアイさんは、素が猫っぽいので居心地が良くて、楽しかったです」と話すと、コムアイは「私は同じことが2回できないので、吉沢さんに毎回フォローしていただけて、助かりました」と語った。

 そして、記念すべき初日と、6月24日が犬童監督58歳の誕生日を祝って、“猫の良男型ケーキ”が登場。キャストと観客全員でバースデーソングを歌い、誕生日を祝福した。犬童監督は「ありがとうございます!これを思い出に、余生を過ごせたらと思います」と喜びを語り会場を沸かせた。

 さらに、犬童監督が沢尻への手紙を披露。「女性が生きにくい時代、自分の在り方で立つその立ち姿に多くの女性たちが励まされることでしょう。いつまでもそうであってください」とメッセージが送られると、沢尻は目に涙を浮かべながら「本当にありがとうございます。うれしいです!この映画は、スタッフもキャストもみんなで良いものを作ろうという思いで、現場で手作りで作り上げていった作品で、とても良い時間を過ごすことができました。役者人生の中で大切な作品になりました」と語った。

 峯田は「本当にこんな幸福な現場なんてないですよ。沢尻さんの作品を作る姿勢に感動しました。本当に出ることができて、良かったと思います」と思いを明かした。

映画「猫は抱くもの」
公開中

監督:犬童一心
原作:大山淳子「猫は抱くもの」(キノブックス刊)
脚本:高田亮
音楽:水曜日のカンパネラ
出演:沢尻エリカ/吉沢亮 峯田和伸 コムアイ(水曜日のカンパネラ)/岩松了
藤村忠寿 内田健司 久場雄太 今井久美子 小林涼子 林田岬優 木下愛華 蒔田彩珠/伊藤ゆみ 佐藤乃莉 末永百合恵/柿澤勇人
企画製作・配給:キノフィルムズ
制作プロダクション:ADKアーツ

公式HP:nekodaku.jp

©2018「猫は抱くもの」製作委員会